41_旭川→稚内→洞爺湖→ポケパーク
みたてるふぉーぜ プチリニューアル
NHK Eテレ「みたてるふぉーぜ」内で制作しているアニメーションをプチリニューアル。
もともと3つの動画パートがつながる構成で、1つ目の映像がループし、2つ目で変化が起き、3つ目でオチがつくような作りだった。ただ、最初のパートが同じ映像の繰り返しになることで、少し退屈に感じるところがあったので、真っ白な画面から少しずつ線が増え、絵が生まれていく演出を追加した。
このアニメーションの元になっているのは、3歳くらいから小学生くらいまでの子どもたちが日常の中でふと口にした「口頭詩」。子どもがまず世界を捉えて、そこから想像を膨らませていくようなプロセスそのものを、絵が生まれていく動きとして表現できたらいいなと思った。
今回もうひとつ意識したのが、もっと「おかしい」「楽しい」と感じてもらえること。今までは、アリを描くならなるべくアリらしく描く、といった正確さのほうに意識が向きがちだったけど、今回はキャラクターの表情を少し大げさにしたり、カメラ目線の変顔を入れたり、「ここ笑いどころですよ」というタイミングを意識してつくった。
自分の絵は基本的に白黒なので、鮮やかな色に強く反応する年齢の子どもたちに対して、白黒だけでどこまで面白くできるのか、という難しさもある。だからこそ、動きや間、表情を研究して、色がなくても子どもたちに届く表現を見つけられたら面白いなと思っている。
まだ放送前なので反応は分からないけど、自分の子どもたちに見せたら面白がってくれていたので、ひとまずよかった。
第65回 大学美術教育学会北海道大会
旭川で開催された「第65回 大学美術教育学会北海道大会」に、さとうゆか先生と登壇。
これまで育英館大学で行ってきた授業についてまとめた論文と、その内容を再構成したZINEをもとに、授業実践について発表した。
特に反響が大きかったのは、学生が作品を制作するだけで終わらず、「NEVER MIND THE BOOKS」に実際に出展し、お客さんにお金を払って買ってもらうところまで授業としてやっていることだった。
美大ではそこまで珍しくないのかもしれないけど、今回は教員養成に関わる先生方も多く参加していて、「授業の中でそこまでやる」という点が新鮮に映ったようだった。
自分にとっては、発表そのものもかなり大変だった。論文をあらためて読み込み、20分間の発表に収まるように導入から考察まで組み直し、スライドをつくり、実際に人前で話す。前日の夜中まで準備していて、自分の未熟さをかなり感じた。
一方で、さとう先生は必要な情報を整理し、さっとスライドに落とし込んでいく。その差を間近で見られたのも勉強になった。
他の先生方の発表も面白かった。
特に印象に残ったのが、北海道教育大学の三橋先生のお話。現代アートの最前線は、都会のホワイトキューブの中だけにあるのではなく、北海道の地方自治体や、機能不全を起こしつつある地域の仕組みの中にもある。そこに対して美術が何をできるのか、という話だった。
東京から札幌に移住して、知名度も何もないところから作家活動を続けてきた自分にとって、「この土地からできることがあるんじゃないか」という感覚はずっとあったので、とても心に残った。
稚内授業 @ 育英館大学
学会を終えたあと、そのまま旭川から車で約4時間かけて稚内へ。
今年もさとうゆか先生と育英館大学「ビジュアルデザインⅡ」の授業を担当している。今回は、みどりスポーツパークさんにご協力いただき、館内マップを制作する。
今年は初めて会う1・2年生が3人、去年から継続して参加してくれている学生が1人。さらに4年生も何人か様子を見に来てくれた。
今まで一緒にやってきた学生たちは卒業し、また新しいメンバーと一から始める。こちらとしては「去年はここまでできた」という感覚が残っているけれど、当然、新しく参加する学生はその経緯を知らない。
そのギャップもあって、途中までは「ちょっと難しく感じさせすぎているかな」と不安になる場面も多かった。
3日間の授業では、みどりスポーツパークについて調べたり、今の若い世代に何が流行っているのかをリサーチしたりしながら、マップのアイデアを提案資料としてまとめていった。
ところが最終的には、初参加の1・2年生がかなり活躍して、面白い提案をたくさん出してくれた。
こちらが丁寧に教えすぎることが、必ずしもいいことではないのかもしれない。もともと力を持っている学生に対しては、その力を発揮できる舞台だけを用意して、あとは任せることも大事なのだと思う。
どこまで教えて、どこから任せるか。そのバランスの難しさを考えた稚内出張でした。
洞爺湖〜東京 家族旅行
家族で洞爺湖へ行き、その後東京へ。
洞爺湖ではキャンプ。夜がものすごく寒くて、子どもの頃、ボーイスカウトのキャンプで夜中に寒くてつらかった記憶が急に蘇った。
今回の旅は移動距離も長く、予定もかなり詰まっていたけれど、子どもたちは大きく体調を崩すこともなく、いろいろな場所を回って無事に帰ってこられた。なんとなく家族の結束が強まった感じがする。
そして、東京に戻ってみて、自分の制作についてひとつ大きなことを思った。
東京で暮らしていた頃は、身の回りが人工物で埋め尽くされていて、山や森や、人間の手から離れた世界のことを自然と考えていた。その反動から生まれてきたのが「シロとメロ」の世界だったんだと思う。
でも札幌に移住してから、ときどき「自分は次に何を描きたいんだっけ」と分からなくなることがある。
考えてみれば、札幌には東京よりずっと、人間にはコントロールできないものが身近にある。自然や雪や寒さが、普通に生活の中へ入り込んでくる。
そういう場所で、東京にいた頃とまったく同じように「シロとメロ」を描き続けることには、どこか無理があるのかもしれない。
じゃあ、この土地で次に何を描くのか。
そんなことを考え始めた旅でもありました。
ポケパーク/ピューロランド
東京ではポケパークやサンリオピューロランドへ。
東京に来ると、改めてコンテンツ産業の密度に圧倒される。街の中にキャラクターや作品があふれていて、子どもたちが好きなものへ、次から次へとアクセスできる。
ピューロランドではポムポムプリンのグリーティングへ。
ポムポムプリンがびっくりするくらい犬っぽく懐いてくれて、一気にファンになってしまった。キャラクターに「会う」体験ってすごい。
国立科学博物館
上野の国立科学博物館へ。
古代の哺乳類の化石がたくさん展示されていて、天井に頭が届きそうなくらい巨大な馬の仲間など、とんでもないサイズの骨を見た。
子どもの頃なら「大きい!」で終わっていたと思うけど、大人になって世の中のことをいろいろ知れば知るほど、こんな巨大生物が本当にこの地球上を歩いていたという事実のほうが、むしろ非現実的に感じられる。
知識が増えるほど、世界の不思議さも増えていく。
松原かなさん「ふわふわクマたち」原画展
上野の昼ネコBOOKSで開催されていた、松原かなさんの絵本『ふわふわクマたち』出版記念原画展へ。
松原さんは、自分がイラストレーターとして独立した2019年頃に、東京のアトリエへ遊びに来てくれたことがある。
当時は会社員としてキャラクターグッズのデザイナーをされていたけれど、本人曰く、そのアトリエで個人作家たちと交流したことがきっかけのひとつになって、「自分のオリジナルの絵を描きたい」「絵本をつくりたい」と考えるようになったそう。
そう言ってもらえたことが、ものすごく嬉しかった。
東京でオープンアトリエをやっていてよかったなと思うし、その後、松原さんが少しずつ作品を増やし、展示を続け、こうして絵本作家として活動している姿を見ると、自分も頑張らなきゃなと思わされる。
たまたま東京へ行ったタイミングで展示が開催されていて、久しぶりに会いに行けてよかった。